―― 岩波書店編集部 朝倉玲子

日本SF作家クラブ創立50 周年にあたり、岩波ジュニア新書編集部では、未来を切り開く力"未来力" をいかにして培うか、というテーマで、9人の人気作家の先生方にエッセイをお願いしました。そのキーワードとしてお伝えしたのが、「想像力」。未来と想像力、とはよく耳にするお題目のようでもありますが、想像することを生業とし、日々、さまざまな未来を描いていらっしゃる9 人の先生方のメッセージには、真に若者の心をゆさぶる力があると考えたからです。

実際、読者に投げかけられた9 つのエッセイは、どれも一筋縄ではいきません。そもそも想像力とはそんなによいものなのか? どうすれば役に立ち、あるいは立たないのか。いったい、ちっぽけな自分に、未来など本当に作ることができるのか。想像力を本物の未来につなげるためには、どんな取り扱いやトレーニングが必要か――。ときには読者にやさしくアドバイスし、ときには鼓舞し、またときには正面から問いかけ、あるいは思わぬ角度から新たな見方を提示します。

ジュニア新書は中高生向けのシリーズですが、実は「手軽に知りたい。考えるきっかけがほしい」という大人の方にも愛読されています。――いったい、大人にも「未来」はあるのでしょうか? あるいは子どもたちに未来の可能性をどう伝えればよいのでしょう。ぜひ大人の方にも読んでいただきたい一冊になりました。

岩波ジュニア新書『未来力養成教室』

岩波ジュニア新書 『未来力養成教室』

日本SF作家クラブ 編
新書判/定価819 円(税込)/現在発売中
岩波ジュニア新書『未来力養成教室』のページ

  • 新井素子「小さなお部屋」
  • 荒俣 宏「SFを読むことが冒険だった頃」
  • 上田早夕里「夢と悪夢の間で」
  • 神坂 一「未来は来るのか作るのか」
  • 神林長平「想像しなくては生きていけない」
  • 新城カズマ「IT'S FULL OF FUTURES.....」
  • 長谷敏司「皆さんに受け渡す未来のバトンについて」
  • 三雲岳斗「想像力の使い途」
  • 夢枕 獏「 物語の彼方へ――SFのことなど――」
  • 序文:東野 司
  • カバー・本文イラスト:YOUCHAN