【速報】 日本SF大賞・日本SF評論賞決定

文=増田まもる

2012年11月29日、早川書房会議室に川又千秋、新城カズマ、図子慧、森下一仁(選考委員長)、SFマガジン編集長清水直樹各氏をお迎えして行われた第8回日本SF評論賞選考会において、タヤンディエー・ドゥニさんの『荒巻義雄の「プヨブヨ工学」SF、シュルレアリスム、そしてナノテクノロジーのイマジネーション』が選考委員特別賞に選ばれました。
また、2012年12月8日、徳間書店会議室に冲方丁、貴志祐介、豊田有恒(選考委員長)、堀晃、宮部みゆき各氏をお迎えして行われた第33回日本SF大賞選考会において、月村了衛さんの『機龍警察 自爆条項』(早川書房)と宮内悠介さんの『盤上の夜』(東京創元社)が日本SF大賞に、伊藤計劃×円城塔さんの『屍者の帝国』(河出書房新社)が特別賞に選ばれました。

受賞者プロフィール

  • タヤンディエー・ドゥニ:1979年フランス生まれ。リヨン第三大学博士課程在籍中の2009年に日本文学研究のため来日。立命館大学で研究を行うとともに、同大学嘱託講師としてフランス語を教え、2011年からは、追手門学院大学非常勤講師として、留学生向けに「日本SF入門」を教えている。
  • 月村了衛(つきむら・りょうえ):1963年生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒。在学中、清水邦夫、高橋玄洋に脚本・演劇を学ぶ。卒業後、予備校講師として現国・古典・漢文の教鞭を執る。1988年、『ミスター味っ子』で脚本家としてデビュー。代表作に原作・構成・脚本を務めた『ノワール』『神秘の世界エルハザード』、他の脚本執筆作に『天地無用!』『少女革命ウテナ』など多数。2010年、『機龍警察』で小説家デビュー。
  • 宮内悠介(みやうち・ゆうすけ):1979年東京生まれ。1992年までニューヨーク在住。早稲田大学第一文学部卒。在学中はワセダミステリクラブに所属。海外を放浪したり麻雀プロの試験を受けたりと迷走ののち、プログラマに。2010年、「盤上の夜」で第1回創元SF短編賞最終候補となり、選考委員特別賞である山田正紀賞を受賞。ひきつづき盤上ゲームを題材とした短編を書きつぎ、2012年に連作短編集『盤上の夜』として刊行、第147回直木賞候補になった。
  • 伊藤計劃(いとう・けいかく):1974年、東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。2007年、『虐殺器官』でデビュー。翌年、人気ゲームのノベライズ『メタルギア ソリッド ガンズ オブ パトリオット』とオリジナル長編『ハーモニー』を刊行。翌2009年3月没。享年34。没後、『ハーモニー』で日本SF大賞、星雲賞日本長編部門を受賞。その英訳版でフィリップ・K・ディック記念賞特別賞を受賞。
  • 円城塔(えんじょう・とう):1972年、札幌市生まれ。東京大学大学院博士課程修了。2007年、『オブ・ザ・ベースボール』で文學界新人賞を受賞。同時期に『Self-Reference ENGINE』でデビュー。2010年、『烏有此譚』で野間文芸新人賞。2011年、『道化師の蝶』で芥川賞を受賞。同年、早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞受賞。