「私と日本SF作家クラブ」片理誠

「私と日本SF作家クラブ」片理誠

第5回日本SF新人賞で佳作を頂戴した片理誠と申します。そのご縁でただ今、日本SF作家クラブの末席にお加え頂いております。

そう。たまたま拾って頂けたのが日本SF新人賞だった。私がここにいられるのは本当にただそれだけの理由です。本来だったら私ごときが簡単に入れるようなところではありませんので、日本SF作家クラブは。永年SFに貢献されてきた人だけが入会を許される、SFを選びSFに選ばれた者のみが集うことのできる、そんな特別な場所なのです。

とにかく凄い人が大勢いらっしゃいまして、私も最初の内は「うわ! ○○先生だ! 実在してたんだ! コンピュータが書いてたんじゃなかったんだ!」などと訳の分からない感心をしておりました。そのくらい雲の上の方々だったわけなんです。実を言うと今でもちょっとだけ「本当に本当にご本人なんだろうか? もしかしたら影武者だったりして......」と思ったりしているくらいです。

実は日本SF作家クラブには、会員同士は互いの尊称を「さん」で統一すべし、我々同士で「先生」「先生」と呼び合うのはやめよう、という伝統があるのだそうなのですが、そんなわけなので雲上人の皆様方を気安く「さん」付けで呼ぶなど私には思いもよらぬことで、未だについうっかり「先生」と呼んでしまって、「先生って言わない」と注意されたりしております。何ともトホホであります。

クラブに入会を許して頂いたのが2005年ですから、なんだかんだでそれでもそれなりの月日が経ったわけで、この間に執行部も何代か交代され、やはりトップが変わると組織も変わるもので、様々なカラーを体験させて頂いております。作家クラブ自体もより能動的な体制にシフトしつつあるような気がしてまして、この度の『SF作家クラブ創立50周年記念』イベントなどもその好例かと。

今、世間には長引く不況の風が吹いており、その影響は悲しいかな、出版界にも及んでおります。それでもその逆風にうなだれることなく「もともとSFは向かい風の中にあったんだっつーの! この程度なら、むしろくすぐったいくらいだぜ! なぁ?」と前を向くことができているのは、ひとえに、この場所に頼もしい面々が集結しているからこそ。日本SF作家クラブは希望であり、そこには多くの期待が寄せられていることと思います。SFはこれからもますます羽ばたく。日本SF作家クラブが果たすべき役割は、決して小さなものなどではありません。

私も、まだまだ未熟者の身ではありますが、ほんのわずかでもお役に立つべく、微力ながらも全力で駆けなくては、と気持ちを新たにしているところです。果てさてこれから何が起こるのか、どうなるのか、さてもお立ち会い、まずは乞うご期待!