山口優 『アンノウン・アルヴ ―禁断の妖精たち―』

山口優 著 | 2013年11月2日発売 | 講談社

『アンノウン・アルヴ ―禁断の妖精たち―』

前作、『アルヴ・レズル』では、主人公、礼望の「一番大切なもの」として、その魂(精神機能)を探索される存在だった妹、詩希が、今作『アンノウン・アルヴ』の主人公です。

詩希にとっても、「一番大切なもの」の一つは、間違いなく兄の礼望でした。けれども、彼女には、礼望に向き合う前に、まず自分が何であるのか、何であらねばならないのか、という本質的な問いが突きつけられていたのです。

この『アンノウン・アルヴ』は、詩希が自分という存在の意味を問い続け、答えを得るまでの物語と言えるでしょう。

それは、詩希だけに限りません。

かつて前作で詩希とともに戦った少女たちもまた、同じ問いを自らに引き受け、それに答えようとして足掻き続けます。

自分達はどういう存在なのか。どうあらねばならないのか。

その問いは、最先端の科学技術に伴う災厄の生存者であった、彼女たちだけに突きつけられたものでは、実はないのかもしれません。

急速に発展する科学技術によって、肉体と精神機能を伴う自らの実体にすら変容をもたらし得る力を人類が得るならば、人類全体が答えなければならない問いになってくるのではないか、と思っています。

詩希達が出した答えは、そうした問いにも答えるヒントになっているのかもしれません。

ぜひお手にとって、お楽しみいただければと思います。

山口 優

書誌データ

  • 書籍名:『アンノウン・アルヴ ―禁断の妖精たち―』
  • 著者:山口優
  • 画家:彩樹
  • 出版社:講談社
  • 発売日:2013年11月2日
  • 判型/ページ数:四六判/680ページ
  • 価格:本体2400+税
  • ISBNコード:ISBN978-4-06-283859-7
  • Webサイト:『アンノウン・アルヴ ―禁断の妖精たち―|講談社

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